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第1回 混乱(LAN)を乗り切り湾(WAN)へこぎ出す



1995年2月号の UNIX USER 誌に掲載された「ルート訪問記」の過去記事

第1回  混乱(LAN)を乗り切り湾(WAN)へこぎ出す

今回から、各サイト [注1] のシステム管理者の方々を毎月1人ず
つ訪ねて歩くことになりました「よしだともこ」です。

多忙なルート(管理者)のみなさんを、迷惑もかえりみずおじゃま
して歩くのにはわけがあります。先駆者として活躍されている方の
話の中には、きっと、私たちが参考にできるノウハウが隠されてい
るにちがいないからです。これから管理者になる(かもしれない)
読者のみなさんのために、ぜひともその「知恵」を聞き出したいの
です。

第1回目は、私の古巣であるオムロンの京都研究所(京都府 長岡
京市)を訪ねました。京都研究所内にあるシステム総合研究所の逢
坂好男(おおさか よしお)さんが今回のルートさんです。[新規注]


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[新規注]  システム総合研究所

現在は、名称が「IT研究所」に変更されています。
(1999.8.10 よしだ)
==========

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[逢坂好男さんからの新規コメント]

「今度こんな連載を始めるんですけど...」という話を聞いて、は
や5年にもなるのですね。当時を思い返すと、この間にインターネッ
トを始めとするネットワーク環境は、本当に変りました(しみじみ)。

当時運用していたLANは 10BASE-5 でしたので 100台を越える計算
機を接続するのには、いろいろ苦労がありました。セグメント分割
を変えてみたり、最新だったイーサネットスイッチを使ったりしま
したが、NFSを多用すると、どうしてもレスポンスが落ちてしまい
ました。現在は 100BASE のスイッチが安く手にはいるので、当時
これがあったら... と、感慨深く記事を読み返しました。私は4年
半前('95年4月)にオムロンを離れたのですが、当時の経験は貴重
な財産です。

連載は、毎月欠かさず読んでます。これを節目に(でも、手抜きを
せずに) :-) これからも、続けていってくださいね。
					(1999.8.8 逢坂 好男)

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私(以下、Y):ごぶさたしています。今日は、現在のオムロンの
ネットワークについて、思い出話も含めて、あれこれ聞きたいと思
いますので、よろしくお願いします。

逢坂さん(以下、O):はい。では、私が所属している、システム
総合研究所のネットワーク構成の話から始めましょう。


*システム総合研究所のマシンはイーサネット・スイッチで接続

O:京都研究所の中は、基幹に FDDI [注2] 、そこから 10BASE5 
[注3] が出ている構成になっています。京都研究所の中では、
600台ほどのマシンが接続されて、LAN [注4] を形成しています。

 京都研究所の中では、おそらくシステム総合研究所が一番マシン
の台数が多いところでしょう。ワークステーションと PC [注5] 
を合わせて、140台くらいのマシンがあります。

Y:Oさんは、システム総合研究所のネットワーク管理を担当されて
いるわけですね。

O:はい。システム総合研究所には複数のルート(管理者)がいて、
LAN の管理や WIDE [注6] とのゲートウェイ管理を分担していま
す。

 システム総合研究所内では、約140台のマシンを5本の 10BASE5 
セグメント [注7] に割り振って、イーサネット・スイッチでつな
いでいます。以前は3本のセグメントで、サブネット [注8] に分
割し、LUNA2(88K2)でルーティング [注9] していたのですが、
最近変更したんですよ。

Y:サブネットというのは、1つの IP アドレスを複数に分割する
のですね。

O:はい。1つの IP アドレスにビット・マスク [注10] をかける
ことによって、複数のセグメントに分割するやり方のことです。サ
ブネットに分割する方法から、イーサネット・スイッチに変えた理
由は、パソコンなどが増えてきたために、IP 以外のプロトコルも
ルーティングしたくなったことと、システム総合研究所は人の移動
が多いので、サブネットをまたぐ移動のたびにマシンの IP アドレ
ス[注11] を付け替えるのが面倒だったからです。

イーサネット・スイッチで、AUI [注12] のポートが付いているも
のが少なくて探すのに苦労しましたが、Chipcom 製の製品を使って
います。いままでに大きなトラブルは起こっていません。

 ただ、初めはまずまずの速度だったのですが、徐々にトラフィッ
クが増えてきて、通信が遅くなるセグメントが出てきています。セ
グメントをもう一つ増やそうかと思っているところです。

Y:システム総合研究所から、外部 [注13](インターネット)に接
続されているのですね。

O:そうです。外部とは 64Kbps の専用線でつながっています。し
かし、電子メール、ネット・ニュースのほかに WWW [注14] がはやっ
ていることもあって、これも回線速度不足が段々と深刻になってき
ています。


*人の出入りとレイアウト変更

Y:先ほど、「人の移動」の話が出ましたが、人の出入りのたびの
レイアウト変更の対応は大変でしょう。

O:はい。毎年3月と9月のレイアウト変更は恒例行事です。:-)

 人の出入りにともなってマシンの数も増減しますから、そのたび
にネットワークの張り替えが必要になります。ケーブルの張り替え
を頻繁にやっていると、どこにどのケーブルを引いたとか、トラン
シーバをどこに埋めたとかすぐ分からなくなってしまいます。

 床をはがしていると、どこからともなくトランシーバ・ケーブル
が出てきたり。逆に、1本のケーブルを探すために、そこら中の床
をはがしても見つからなかったり。「そういえば、この前のレイア
ウト変更で取ってしまったんだった」といった経験も何度もありま
した。

 これは、床をはがしたことのある人であれば、誰でも経験してい
るんじゃないかなあ。

 で、実際にはどうしているかというと、床下の配線が分からなく
ならないように、正確な図面を作って残しています。フリー・アク
セスの床 [注15] の何番目のタイルの下にどんなケーブルが埋まっ
ているかを書いた地図です。これは重宝していて、トラブルが起こっ
たときやレイアウト変更のたびに引っ張り出しています。


Y:まるで、宝島の地図みたいですね。床の下から宝物が出てくる
こともあったりして……。

O:宝物ねえ。実は、それとは逆に、フリー・アクセスのフロアー
は、マシンの熱で冬でも暖かいうえに、通路が確保されているので、
格好のゴキブリの住みかなんですよ。これは、あくまでも一般論で
あって、オムロンでの話ではありませんよ。:-)

Y:フリー・アクセスのフロアーで思い出すのは、同軸ケーブル 
[注16] 。同軸ケーブルって、太くて重くて、ホント扱いにくいで
すよね。

O:いまから新しく LAN を張るところでは、ツイスト・ペア線 [注
17]を使う場合がほとんどでしょう。敷設費用もずいぶん安くでき
るようですし、無線 LAN も使われ始めていますね。

 ところで、昔、ワークステーションが1人1台以上、ドーッと導
入されたとき、電源容量が足りなくて天井から電源ケーブルを垂ら
していたのを覚えています?

Y:もちろん! すごく広くて天井の高い部屋にいたころのことで
すよね。

O:当時、I君とかと、毎日夜の1時、2時まで会社にいたのが、
いまはちょっと懐かしかったりして。夜になるとクーラーが止まる
から、WS だらけの部屋はすごく暑かったなあ。いまはもうなくなっ
てしまったけど、デバッグ [注18] ルームの暑さがとくに印象的。
オムロンの LUNA が、暑さに強いというのは、この辺からきたのか
もしれないですね。


*勝手に割り振ったIPアドレスは運用面でカバー

Y:ところで、社内のマシンのIPアドレスは、どのようになってい
るのですか?

O:社内のマシンには、外部と IP で接続できる正式 IP アドレス
と、勝手に割り振った IP アドレスが混在しています。実は、基幹
を含めて、ほとんどが後者のアドレスを使っていて、クラスC [注
19] のサブネットとクラスB [注20] のアドレスが混在しています。

 というのも、当初、オムロン社内と外部とは、UUCP [注21] で
JUNET [注22](懐かしいですね)につながっていたので、内部のマ
シンにどのようなアドレスを使おうと、さして問題はなかったので
す。しかし、いざ IP で外と接続しようとすると、外との間でルー
ティングの問題が出てきました。あわてて正式 IP アドレスを申請
してもらったのですが、アドレスをもらったころには社内のネット
ワークが膨張して、ワークステーションの台数も増え、アドレスを
付け替えるのは不可能になってしまって……。

 結局、それは運用でカバーしています。パケットが外に出ていく
ところには、正式の IP アドレスを使い、勝手に割り振った IP ア
ドレスのマシンとの間にルーティング・パケットを流さないように
しているわけです。

Y:ところで、オムロンで外部との接続が UUCP からIP [注23] に
なったのはいつごろでしたっけ。

O:1990年7月だと記憶しています。

 初めて IP につながったときには、ニュースの量が多いのに驚き
ました。UUCP のときにはフォワードしてもらっていないものまで
ドッと押し寄せたので、スプールを確保するのに苦労したと、担当
のDさんがいっておられました。

 それから、4年ほど前、私が CMU(カーネギーメロン大学)に行っ
たときには、海外からIP接続(telnet)をして日本にある自分のマ
シンに入ってメールを読んでいました。ちょっと遅かったけど、地
理的な遠さを全然意識しなくて。あのときは、ほんとうにネットワー
クの便利さに感激しましたね。

Y:分かります、それ。地理的には近くにいるのにネットワークが
つながらない友人より、外国にいるけれどもネットワークがつなが
る友人のほうが、心理的にはずっと近くに感じるんですよね。


*オムロンでの電子メールの運用について

Y:話は変わりますが、オムロン内部では、日本語の文字のコードと
して EUC [注24] が使われていますが、外部のネットワークへのメー
ルやニュースでは、JISコード [注25] を使うことになっています
よね。

 オムロンでは、ユーザーはまったく、文字コードの種類を気にし
なくても外部へのメールが送れるようになっているのですが、どの
ように処理しているのですか?

O:社外のメールは、コード変換をするマシンを通るようになって
います。いってみれば関所みたいなものです。そのマシンではコー
ド変換するように改造した sendmail [注26] が動いていて、送受
信されるメールのコードが変換されます。入ってくるメールについ
ては、日本語だけでなく、中国語、台湾語、韓国語なども識別でき
ます。

Y:すごい! マルチリンガル [注27] なんですね。

O:中国の上海研究所から出張中の技術者が、京都と上海の間を中
国語コードでコミュニケーションしています。

Y:以前、オムロンでは、メールの読み書きに「kmail」という独自
のコマンドが標準的に使われていましたね。kmail というのは、
/usr/ucb/mail [注28] コマンドに、機能を加えたものだと理解し
ているのですが。

O:kmail はクライアント/サーバー方式のメール・リーダーで、メー
ル・サーバーでサーバー・プログラムを動かして、個人のマシンで
kmail コマンドを動かすと、サーバーまでメールを取りにいってく
れる仕組みになっていました。

Y:当時(1980年代)は、別のマシンの /usr/spool/mail ディレクト
リ [注29] をマウントして使うようなことはしていなかったため、
メール・サーバーを部門あたり1つにするために、kmail が必要だっ
たのですよね。

O:そのとおりです。そのようにしておくと管理が楽だったのです。
なにせそのころは、「メールって何?」という人が多くて、メール
の運用をできるだけ簡単にできるようにしたかったのです。いまで
もこのコマンドを使ってメールの読み書きをしている人もいますが、
システム総合研究所では、Emacs [注30] の中で mh-e を使ってメー
ルを読み書きしている人がほとんどです。


*オムロン社内のネットワーク環境と、そのサービス内容

Y:現在のオムロン社内のネットワーク接続状況と、社内独自のサー
ビス内容を教えてもらえますか?

O:私は、オムロン社内の全体の管理をしているわけではないので
すが、把握しているつもりですから、説明しておきましょう。

 オムロン社内のネットワーク接続状況は、図1のとおりです。最
初は、京都研究所と草津事業所を専用線で結ぶことから始まった社
内のネットワークが、数年の間にここまで広がったということです
ね。

 それから、一般的なインターネットのサービスに加えて、オムロ
ンの社内で独自に使われているのが、「WINK システム」です。機能
には図2の初期メニューに示されているものがあり、全社的に使わ
れています。

Y:一般的なインターネットのサービス以外に、これらのサービス
も利用できるというのですから、本当に、恵まれていますよね。

O:それからオムロンでは、社内の内線電話帳に相当する、「電子
メール・アドレス帳」というものを作成していて、電子メールが使
える社員全員のアドレスが一覧ファイルになっています。メールを
頻繁に読むかどうかが、それぞれのアドレスの横に◎、○、△の3
種類の記号で示されています。このファイルは、「社外秘」ですけ
どね。

Y:便利なものができているのですね。

O:ええ、いまのは社内全体の話ですが、システム総合研究所内で
は電子メールやネット・ニュースを読み書きできる段階からもう一
歩進んで、これらの環境をうまく使って仕事を進めていこうとして
います。

 どうしているかというと、開発したプログラムや報告書などを
NFS [注31] サーバーで共有できるような仕組みを作ったり、専用
の NetNews [注32] サーバーを動かしていて、たとえば日常の事務
連絡などはニュースで、緊急のものはメールで各自に届く仕組みが
できています。これらのデータはもちろんですが、新聞のダイジェ
ストや座席表、開発テーマの予算などなどの情報は、Mosaic [注33] 
で簡単に参照できます。その画面が、図2の右側のウィンドウです。



*今後は、オムロンから外部に情報提供をしていきたい

Y:最後に、将来の計画なり夢なりを教えてもらえますか?

O:マルチメディアがどうこうという前に、ネットワークを太くし
なければと思っています。それから、データ・バックアップ環境も
整備したいです。さらに、いまでも、一部の社員が、自宅や出張先
などからモデムを使って会社にアクセスしていますが、これをもっ
と進めて、在宅勤務の時代になったときにどうするかも含めて考え
ておかなければいけないと思っています。

Y:ネットワークにさえつながっていれば、会社に行かなくても仕
事はできますものね。

O:社内の環境をよくするだけじゃなくて、インターネット的な発
想が今は必要になるでしょう。これからは情報やサービスを受ける
だけではなく、外へ向けて提供することもやらないといけないです
ね。

 いままではインターネットで、外部に向けてanonymous FTP [注
34]のサービスを行ってきましたけど、WWW による会社/製品情報な
どの提供も検討中で、そのためのインターネット回りの技術開発を
進めているところです。

Y:楽しみにしています。今日は貴重なお話をどうもありがとうご
ざいました。



[注1] サイト

WANを構成するLANの最小単位。


[注2] FDDI

Fiber Distributed Data Interfaceの略。光ファイバー・ケーブル
を用いた高速ネットワーク。通常のイーサネットが10Mbps(ビット
毎秒)の通信能力があるのに比べて、10倍の100Mbpsの通信能力が
ある。


[注3] 10BASE5

イーサネットの線の形状の一つ。敷設が大変なので最近はあまり使
われない。太い順に10BASE5、10BASE2、10BASE-Tと3種類ある。


[注4] LAN
Local Area Networkの略。


[注5] PC

Personal Computerの略。最近では、IBM PC/ATを指していう場合も
ある。


[注6] WIDE

88年に始まった、広域ネットワークを実際に構築し、それをテスト・
ベッドとして大規模広域分散環境における諸問題を実証的に研究す
るプロジェクトの名称。


[注7] セグメント

節。LANの通信能力が悪化しないように、一定の単位で切り分ける
際の最小単位。


[注8] サブネット

注10参照


[注9] ルーティング

情報の伝達経路を変更すること


[注10] ビット・マスク

次の項目を参照。


[注11] IPアドレス

LAN上の各マシンは、識別のためにおのおの固有のアドレスを持た
なくてはならない。これがIPアドレスで、4バイトの長さを持つ。
IPアドレスはホスト・アドレスとネットワーク・アドレスから構成
される。IPアドレスを細分化するための仕組みとしてビット・マス
クという付加情報を用いる。ビット・マスクを利用して、「どこの
ネットワークの/どのマシン」といったアドレスの使用方法の変更
が行える。これによってホスト・アドレスを細分化するわけだが、
これによって細分化されたネットワークをサブネットと呼ぶ。


[注12] AUI

Attachment Unit Interfaceの略。イーサネットへマシンを取り付
ける際に、10BASE5と10BASE2を変換するなどの機能を持つ。


[注13] 外部

サイトのLAN内を内部、その外(つまり、インターネット)を外部
と呼ぶ。


[注14] WWW

World Wide Webの略。インターネット上で情報をグラフィカルに、
かつ対話的に提供するための仕組み。この情報にアクセスするため
のクライアントの一つがMosaicである。1999年現在なら、Netscape
Navigator/Communicator や Internet Explorerが使われる。


[注15] フリー・アクセスの床

イーサネットのケーブルを引き回しやすいように、床の下に空間を
設け、その上にドブ板のように床板を敷設している床。


[注16] 同軸ケーブル

この場合は、10BASE5用のケーブルのこと。


[注17] ツイスト・ペア線

10BASE-T用のケーブル。電話線に似ているが、本数は8本とこちら
の方が多い。


[注18] デバッグ

プログラムのバグ(間違い)を集中的に退治するための作業のこと。


[注19] クラスC

IPアドレスの項、参照


[注20] クラスB

IPアドレスの項、参照


[注21] UUCP

Unix to Unix Copy Protocolの略。UNIXシステム間でファイル転送
を行うためのプロトコル。以前はほとんどのサイトがメールをこの
方式で送っていた。


[注22] JUNET

Japan UNIX/University NETworkの略。84年に日本で始まった、
UUCPベースの実験ネットワーク。海外ネットワークとのリンクも確
立していた。94年に発展的解消を遂げ、現在のWIDEにいたる。


[注23] IP

Internet Protocolの略。インターネット上のネットワーク・プロ
トコル。「IP接続」という場合には、専用線などできわめて高速に、
自分のネットワークの一部として外部と接続できる場合を指す。


[注24] EUC

拡張UNIXコード(Extended UNIX Code)の略。各言語版のEUCがあ
り、日本語版のものは、正確には日本語版EUCである。UI(UNIX
Internatioal)というUNIXの標準化団体の推奨するコードとして、
UNIX上で広く使われている。


[注25] JISコード

1バイトのうちの最上位ビットを除いた7ビットの領域を2つ使っ
て、日本語の文字を表現するコード体系。ネットワーク上でのメー
ルやニュースのコード体系として使われているため、JUNETコード
とも呼ばれる。


[注26] sendmail

メールの送受信を司るデーモン(常駐プログラム)。


[注27] マルチリンガル

多言語対応のこと。


[注28] /usr/ucb/mail

標準のメールを読むツールとして、あらかじめシステムに組み込ま
れている。/usr/ucb/mailは、BSD版のメール・コマンドで、SYSVの
/bin/mailよりも普及している。


[注29] /usr/spool/mailディレクトリ

各ユーザーに届いたメールは、このディレクトリの下のユーザー名
(たとえば、yoshida)のファイルに追加されていく。


[注30] Emacs 

UNIXのエディタの一つ。メールを読むための機能などを追加できる
柔軟な構造を持つ。


[注31] NFS

Network File System。LAN上の複数のマシンで1つのファイル・シ
ステムを構築する手段。


[注32] ネット・ニュース

インターネット上の電子掲示板システム。


[注33] Mosaic

注14参照。


[注34] anonymous FTP

不特定多数の人間に対して情報(ファイル)を提供するシステム。


以上



(UNIX USER誌連載「よしだともこのルート訪問記」より)
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